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みちのく未知の奥 地方からの日本学・第二集
高橋富雄東北学論集 第一部 東北論 東北学 |
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著者が唱える「東北学」は、「ミヤコ・中央・先進」という国家統一者からの視点だけでなく、「ヒナ・田舎・地方」の視点から日本という国家、東北を検証する。「高橋富雄東北学論集」は、著者のこれまでの論集を網羅し、東北を通して改めて日本を問うものである。東北とは何か? その東北的なるものを解明する。 |
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●3,086円(税込) ●A5判、414頁 ●03年7月 ●歴史春秋出版 |
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在庫あり:1〜3営業日でお届けします |
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一、二章では、「みちのく」というとらえかたが提起する異国的性格を、ことばの分析を通して明らかにし、
歴史の場におり立ってゆく道すじをたどる。
三章から六章では、その成り立ち、構造を追跡し、辺境において歴史を成りたたせ、これをささえる心とその形を検証する。そのことにより「みちのく」における歴史の形成、文化の創造が、日本史の上でどう評価されるげきかの問題点を指摘する。
七章から十章では、古代的仮構から近代的な真実をより分ける旅の心から「みちのく」が異国であることの歴史的実存を探る。
また、十一章では、これまで漠然と「異国的」ととらえてきた「みちのく」を「もう一つの日本」として実証。「みちのく」が単なる一地方史に収まることのできなかった歴史の流れをたどる十二章へと向かう。
■はしがき
■一、道の奥の国
日本の半国/政治の外/道の奥とみちのくの国/道の奥における政治の成立/みちのく以前/道の国からムツの国へ/道の奥とその終了
■二、フロンテイア
フロンティアみちのく/古代における辺境経営/「道の奥」への道/四道将軍の通った道/動くフロンティア日高見国/族長政権の反開拓
■三、辺境のいのり
恐怖・慈悲・求道/怪異のくに/陸奥仏性抄
■四、ほとけたち−かたちとこころ
会津の群像/鬼門の守り/蝦夷僧の役割/大蔵寺と立石寺
■五、さいはての春
聞きもせず/第三の都/政治のおこり/北方の王権/郡市の荘厳/平泉の文化圏/平安と鎌倉の間
■六、おくゆかし
未知のさそい/みだれそめ/みやこのつと/大歌所御歌/歌枕の誘い
■七、実話の成立―詩と真実の別れ
みちのくの認識/おくのほそ道/芭蕉東北学/奥羽観蹟聞老志/新井白石書簡
■八、異国の発見
東遊記/東遊雑記/菅江真澄遊覧記/東北遊日記
■九、北国のこころ
野茨ひとり/はるかなる北/しやくくわう/イーハトーヴォ
■十、埋もれた歴史
人国記むかしいま/民謡のこころ/遠野物語
■十一、倭国日本伝
キーワード「日の本」/日之本将軍/つぼの石文日本中央/唐書倭国日本伝/大祓詞大倭日高見国/日高見国から日の本日本へ
■十二、みちのくのあゆみ
太古の流れ(夜明け前、稲つくりの北進、王者の権威)/ えびすの国(エビスとエゾ、蝦夷経営、それから、奥六郡)/ 武者の世の中(奥の手入れ、陸奥のあらし、覇権のゆくえ)/大名の支配(天下人の政治、勢ぞろい、開発と限界)/ 近代化と東北(奥羽皆敵、東北的なもの)
■おわりに
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