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田園漂流 東北・兼業農家のあした
河北新報社「田園漂流」取材班 著
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「現場は実に多様であり、答えは一つではない」 これが本書の最大のメッセージである。とりわけ、本書の中心的なテーマは、日本農業、特に稲作における兼業農家の位置付けであるが、それを含めて、日本の食料生産、農業・農村を語るときに、我々が、何を見詰めなければならないかを炙り出しているのが本書である。 (東京大学大学院農学生命科学研究科教授 鈴木宣弘) |
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●定価1,650円(本体1,500円+税) ●B6判、256頁 ●09年8月第1刷 ●河北新報出版センター |
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在庫あり:1〜3営業日でお届けします |
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『田園漂流』解題 東京大学大学院農学生命科学研究科教授 鈴木宣弘
第1部 暴落の秋(2007年11月19日〜23日)
赤字穴埋め、もう限界
再び副業へ、夢遠のく
系統離れの流れ加速
貸しても採算取れず
集落営農、先駆けに試練
第2部 格差の嵐(2007年12月19日〜25日)
出稼ぎ二十年ぶり再開
悩む女性、パート選択
公共事業減、追い打ち
転勤断念に自問自答
両立を阻む規制緩和
客足遠のき節約生活
第3部 危うい継承(2008年1月27日〜2月2日)
喜寿過ぎて役割重く
帰農を阻む雇用環境
苦労、息子にはさせぬ
地方公務員は狭き門
存続不透明な農業高校
稲作知る児童、一握り
第4部 揺らぐきずな 登米耕土から(2008年2月27日〜3月2日)
水路掃除、住民が敬遠
活動停滞、祭りも消滅
消防支団、三割が欠員
稲作の原点、母校閉校
農業のむ都市化の波
第5部 農政破たん(2008年3月28日〜4月3日)
農家憤る四ヘクタールの障壁
大規模化、かさむ経費
農地分散、作業非効率
減反協力、不満限界に
過剰作付け独自販売
適地適作の原則無視
第6部 座談会「食料問題とコメ」(2008年4月16日〜22日)
出席者 農林中金総合研究所特別理事 蔦谷栄一
東京大学大学院農学生命科学研究科教授 鈴木宣弘
民俗研究家 結城登美雄
第7部その1 雇用拡大(2008年5月8日〜12日)
公共事業入札を改革
大型店進出控え協定
定住化へ職安♀J設
異業種参入を後押し
農閑期生かし教官に
第7部その2 続・雇用拡大(2008年5月15日〜16日)
農業離れは止まらず
工場退職者らに研修
第8部 農の可能性(2008年5月28日〜6月3日)
小回り生かし収入増
経営支える加工事業
価値高まる農村生活
脇役≠ェ地域に新風
規模を生かし黒字に
地域挙げブランド化
第9部 ともに生きる(2008年6月13日〜21日)
介護通じ地域支える
自然の力で土づくり
経験生かし担い手に
集落のきずな再確認
売買超えた信頼築く
豊かな原風景に誇り
違う感性、農村に刺激
通年でコメ作り学ぶ
第10部 あすを拓く(2008年6月24日〜26日)
所得の下支え必要
減反参加、選択制に
文化発信に軸足を
農協に指導力期待
消費者に理解促せ
兼業に誇り持って
取材班からの提言
特集 日本農業の現状
[1]出来秋に曇る表情 瀬戸際の兼業農家(2007年11月19日)
[2]構造変化、冬の時代(2007年12月19日)
[3]後継難で高齢化加速(2008年1月27日)
[4]衰退する農業集落(2008年2月27日)
[5]限界に達した生産調整 農地の大規模化進まず(2008年3月28日)
[6]食料自給率、日本は先進国最低(2008年4月16日)
あとがき
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