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●1,388円(税込) ●B6判・330頁 ●96年7月第一刷 ●岩手日報社 |
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啄木の人間は、この作中において、盛岡に出て来た下の橋高小時代から再度上京するまで、正確な資料の裏付けをもって、何の誇張もなく素直に率直に物語られております。伊東さんの努力によって、はじめて世に出た資料や秘話も多くその一つひとつが従来ぼかされていた啄木の人間像を、どんなにハッキリと描き出す因子になっていることでしょう。
たとえば、あの有名な盛岡中学のストライキ事件や社会運動に対しての関心、……ことに、節子夫人との結婚前後における言動や心境など、これまで多く美化され超人化されていた啄木を見事に人間として人間として赤裸々に描いております。(序より抜粋)
■序 鈴木彦次郎
■伊東圭一郎さん 金田一京助
■はしがき 伊東圭一郎
■第1章 盛岡中学時代
おでこでえくぼの少年/十八年生れと打明ける/盛岡中学に入学/五月に白の夏服を着て/教室から城跡ヘ/ユニオン会/東海岸へ修学旅行/節子さんとの恋/杜陵吟社と「明星」/ストライキ事件/及川八楼さん/父の歌稿「みだれ芦」/号外売って足尾へ義金/試験の不正ばれる
■第2章 はじめての東京
「明星」に短歌が載る/晴山芳太郎さん/ニーチェの天才論/二度目の上京/詩集「あこがれ」を出版/田沼さんと帰郷の途へ/「うそは言わじと思いき」/中館松生さんの手紙/土井晩翠夫人から借金
■第3章 杜陵の青嵐
新郎のいない結婚式/節子さんの固い決意/愛の喜び僅か三カ月/啄木、小沢さんに絶交状/ユニオン会除名取消し/加賀野・磧町のころ/「小天地」社と桃村/本気で渡米計画
■第4章 かにかくに渋民村
ついに渋民へ/西力造博士の日記/思い出の山、川/洋服を持たぬ啄木先生/道を説く女、螢の女/借金のメモ/京子さん生れる/「石川先生」の印象/「石をもて」追わるる如く
■第5章 潮かおる北の浜辺
友の恋歌、矢車の花/函館から札幌へ/蛮寅に「なぐられる」/小樽の初雪の記事/さいはての釧路/小奴といいし女/釧路新聞を去る/宮古を経て東京へ/新詩社に鉄幹を訪う
■第6章 天才少年詩人
東京朝日新聞へ入社/朝日歌壇と評論/節子さんの家出/一家が病魔に/四月十三日、桜と散る/石川啄木氏逝く
■第7章 金田一さん伊東さん啄木問答
伊東さんの質問要旨/金田一さんの答え/豚木のライバル/嘘つきほら吹きと言われても/白秋に酒と女を教えた人/「手が白く」は池辺三山/郁雨から節子夫人へ手紙/地方新聞への関心/磧町の啄木の宅/家出の二少年/父一禎の性格/不愉快なる事件について/土岐さんとの交遊/勤労階級の象徴「飛行機」/金田一博士と小説「束縛」
■第8章 ユニオン会余聞
ユニオン会は秀才組/小野弘吉氏の手紙
伊東圭一郎略年譜
■全国啄木文学碑総覧
岩手県の巻/北海道の巻/青森県の巻/東京都の巻
■新編「人間啄木」開板にあたって/松本政治
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