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高橋克彦の歴史ズームイン


NHK仙台放送局 編

高橋克彦の歴史ズームイン
「歴史ズームイン」は、1985年六月から86年三月まで、NHKテレビ“東北アワー10”として東北六県に放送されました。本著は1年間にわたって放送された全10話を出版化したものです。
●1,944円(税込)
●A5判・214頁(口絵8頁・カラー)
●87年4月
●熊谷印刷出版部
在庫あり:1〜3営業日でお届けします
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内容

東北の歴史ほど日本史年表で空白部分が多いものはない。本書は、古代から明治にいたるまでの東北史の謎を作家・高橋克彦と高階方子が実地検証したNHK仙台放送局制作の歴史ドキュメントの出版化である。秋田県鹿角市大湯にあるストーン・サークルの謎、水田遺構に残された数千の弥生人の足跡、坂上田村麻呂の古代東北開拓、米沢藩建て直しの上杉鷹山などを推理・解明・発掘する。


目次

■口絵
◎ストーン・サークルの謎−特別史跡「大湯環状列石」
◎弥生人一五八六の足跡−世界最北の水田遺跡
◎田村麻呂と胆沢城−発掘された古代の城柵
◎蝦夷大首長アテルイの謎
◎名君の条件
◎お家再建うけおい人
◎謎の庄内藩国替え事件
◎戊辰戦争を駆け抜けたお雇い外国人
◎名馬金華山号の謎
◎鬼県令三島通庸

■ストーン・サークルの謎−大湯環状列石(秋田県鹿角市大湯)
◎1985年4月12日放送、ゲスト:鹿角市教育委員会社会教育課文化財係・秋元信夫
◎お話:諏訪富多さんの孫の義春さん/鹿角市教育委員会の秋元信夫さん/帯広畜産大学の中野益男さん
 秋田県鹿角市大湯にあるストーン・サークル(環状列石)は、昭和七年発見以来考古学上の大きな謎として注目されてきた。墳墓か、はたまた祭祀跡か…。1982年暮の調査で土中から動物性脂肪が発見されたことから、ストーン・サークルが墳墓であるという推論が有力となってくる。そこから当時の人々、生活そして文化への視点へと広がっていく。

■弥生人一五八六の足跡−津軽垂柳遺跡
◎1985年12月6日放送
◎ゲスト:青森県立郷土館主任研究員・市川金丸/東北大学農学部教授・星川清親
◎お話:放送大学教授の平沢彌一郎さん/青森県埋蔵文化センター主査の遠藤正夫さん
 青森県田舎館村にある垂柳遺跡は、世界最北の水田遺構である。四メートル四方の水田六百五十六枚。この水田上には数千の弥生人の足跡がしるされている。青森県郷土館による調査は、千五百八十六個の足跡から性別・年齢・人数を割り出し、弥生人の歩行スタイルまでもが推定された。さらに調査は西日本一帯に劣らない文化がこの地にあったことを報告している。弥生人の生活を解き明かしながら、古代東北の繁栄を推理する。

■田村麻呂と胆沢城−漆紙文書は何を語るか
◎1985年5月17日放送
◎ゲスト:岩手大学教授・高橋 崇/国立歴史民俗博物館助教授・平川 南
◎お話・ご案内:零羊崎神社宮司の櫻谷守雄さん/水沢市教育委員会の伊藤博幸さん
 坂上田村麻呂によって築かれたという鎮守府胆沢城は、国府多賀城とともに中央政府の二大拠点だった。田村麻呂とはいかなる人物だったのか? 征服者か? 中央文化を扶殖した開拓者か? そして胆沢城はどのような役割を果たしたのか。胆沢城跡から出土し、近年解読された漆紙文書「兵士歴名簿」は、その問題を解く大きなカギとして注目された。胆沢城軍団が土着農民兵士によって構成され、中央政庁の厳しい支配下に置かれていたこと等が明らかになった。新資料をもとに古代東北開拓のドラマを解明していく。

■蝦夷大首長アテルイの謎
◎1985年10月11日放送
◎ゲスト:盛岡大学文学部長・高橋富雄/水沢市教育委員会社会教育課文化財係長・伊藤博幸
 八世紀末、東北には当時の大和朝廷に抵抗する強大な力を持った蝦夷部族の連合国家が存在した。その大首長と言われていたのが「アテルイ」である。これまで、この古代東北の英雄についてはほとんど謎に包まれて来たが、最近、彼の本拠地や水沢市の周辺から彼の物と思われる武具類が次々に発掘され、この大首長の輪郭が次第に明らかにされようとしている。アテルイとはいかなる人物か? また彼が率いる武闘集団とはどんなものであったか? アテルイにスポットをあてて推理する。

■名君の条件−米沢藩主上杉鷹山
◎1986年2月21日放送
◎ゲスト:山形大学・横山昭夫
◎お話:日本経営者団体連盟の大槻文平さん/米沢市史編さん室の小野栄さん
 アメリカのケネディ元大統領が、日本で一番尊敬する人物として上げ、内村鑑三や新渡戸稲造が日本の代表的君主として外国に紹介した人物がいる。米沢藩主だった上杉鷹山である。彼は江戸時代中期、廃藩寸前であった米沢藩十五万石の家督を十七歳の若さで継ぎ、次々と改革を断行、現代民主主義の原点とも言われる哲学を実践した。三百諸侯中随一の名君と称えられた彼の偉業とその哲学はどこから生まれたものか? 鷹山を通して名君の条件を探る。

■謎の庄内藩国替え事件
◎1985年11月8日放送
◎ゲスト:東北学院大学教授・難波信雄
 幕藩体制下の天保十一年(一八四〇)、藩主への転封命令を農民達が拒否するという事件が山形県庄内で起こった。十四万石の庄内藩から七万石の長岡藩へ転封を命じられた藩主酒井氏の転出を拒否するために、藩内農民達が起こした一揆がこれである。幕府への直訴を含め、農民達は様々に画策、ついに転封命令を撤回させる。厳しい租税取り立てを経験している農民が、なぜ藩主転封に反対し一揆まで起こしたか。事件の陰には政商本間家の姿が見え隠れする。幕藩体制下に庄内地方に起こった前代未聞の農民一揆、そのからくりを解明する。

■お家再建うけおい人−二宮尊徳と相馬藩
◎1985年9月13日放送
◎ゲスト:東北学院大学教授・岩崎敏夫/東北学院大学教授・守屋嘉美
◎お話:相馬報徳会会長の桜井弘祐さん
 小田原の人二宮尊徳とその一族の墓が福島県の相馬市にある。幕末、飢饉と財政赤字に悩まされていた相馬中村藩が、危機打開のために取り入れたのが「二宮仕法」と呼ばれ尊徳が創始した財政再建策であった。「出を制して入りを増やす」そのきめ細かさは農家の財布の中身まで及び、全農家の資産・借財の調査資料が今も相馬市に残る。一五〇年前、小藩相馬中村で行われた財政再建の実態とはどんなものだったのか? 実行した特別プロジェクトチーム(尊徳高弟、相馬藩家老、僧呂)の動きを追い、知られざる幕末の財政再建を追う。

■戊辰戦争を駆け抜けたお雇い外国人−プロシア人ヘンリーシュネル
◎1985年7月12日放送
◎ゲスト:作家・高橋善夫/銃砲史研究家・所 荘吉/郷土史家・竹田正夫
◎お話:郷土史家の宮崎十三八さん
 戊辰戦争のさなか会津藩の軍事顧問となったプロシャ人ヘンリー・シュネルは、弟の武器商人エドワード・シュネルとともに会津藩を陰で支えた謎の外国人である。会津落城後姿を消したシュネルは、二年後会津の人々を引き連れアメリカに現われる。カリフォルニアに日本で初の移民農場「若松コロニー」を建設、しかしそれもわずか二年で失敗する。以後、シュネルは歴史から完全に消えていった。シュネルは純粋に会津を支援しようとしたのか? 利益追求だったのか? 謎の人物の足跡を追いながら維新前後の東北の激動を検証する。

■名馬金華山号の謎
◎1985年6月14日放送
◎ゲスト:馬事研究家・村井秀夫/郷土史家・紫桃正隆
◎お話:佐野善兵衛の子孫の栄治さん/郷土史家の只野義男さん/円通院住職の天野明道さん
 国産馬で初めて明治天皇の御料馬となった「金華山号」は、宮城県鬼首村(現鳴子町鬼首)で生まれ、御料馬の中でも類まれな名馬だったという。金華山号の生まれた鬼首は、かつては伊達藩の“隠し牧場”だったと言い伝えられており、その由来をさかのぼると、慶長年間遺欧使節としてローマに渡った支倉常長が、帰国の際に外国馬を連れ帰り、それを鬼首で密かに育てたという意外な伝説にぶつかる。常長は果たして外国馬を連れ帰ったのか? そして金華山号はその子孫なのか? 当時の時代背景をもとに壮大な歴史ロマンに迫る。

■鬼県令・三島通庸
◎1986年3月7日放送
◎ゲスト:郡山女子大学教授・高橋哲夫/東京大学生産技術研究所助教授・藤森照信
◎ご案内:喜多方市郷土史家の猪俣悦三さん
 廃藩置県以来、福島県には五十数代の知事がいる。この中に、在任一年ながら鬼県令としていまだその名を残しているのが三島通庸である。彼ほど評価の分かれる政治家もいない。ある人は「手段を選ばぬ圧政者」、またある人は「未来をしっかり見通した能吏」という。福島県では鬼と呼ばれる彼も、山形県では留任の嘆願書が残るほどの名県令であったとされている。今日、行政者としては超一流と評価されつつある三島通庸。山形、福島、栃木に残した彼の足跡をたどりながら、福島事件を一つの切り口として、鬼県令と言われた三島通庸の実像に迫る。