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古代人は山川にも、虫魚草木も、田畑や家屋も、舟や漁網も鍬も水車にも、自然を守り生活を助ける、ありがたい神が宿り、霊がこもると信じたから、その名や形を石に彫り、心をこめて拝んだのだ。しかも人間に仇するヨダ(津波)、ケガズ(飢渇)、疫病(伝染病)、火事さえも、同じ心で、おそれ敬ったのだ。 |
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●1,388円(税込) ●四六判・200頁 ●92年10月 ●熊谷印刷出版部 |
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数多い岩手の石碑から、目立たずえんりょがちの塔、あたたかみのある碑、ユーモラスでちょっとアウトローのものなどにスポットをあてて解説する。これら石碑を造立した頃の人々の生きざま、社会の動き、民間の信仰など、いろいろこもる「いしぶみ」こそ、まさに岩手に生きた無名の人々の郷土史である。
■はしがき
■一、伝説・歴史・文学・民俗
(1)お酒好きとへのカッパ(伝説)/(2)源義経墓と謎の―と|供養(歴史)/(3)ね小便や落馬の碑(文学)/(4)金勢さんやアウトロー(民俗)
■二、ほめられる人々・人物顕彰
(1)野球・柔道の名人/(2)お相撲とり/(3)ほめられる人々/(4)ロ−マ字の墓・籠の鳥/(5)異人がタマゲタよい港/(6)職人・漁師・遊女の墓
■三、社会のこと・暮らしのこと
(1)おらほの自慢コ/(2)不屈の拓魂スピリット/(3)堤や堰や防潮堤のこと/(4)鰻の電気やトテ馬車/(5)隕石や星座石/(6)日本の端ッコと中心オヘソ
■四、鹿踊り・剣舞・神楽の芸能
(1)鹿踊り・鬼剣舞・念仏踊り/(2)お神楽の権現さん/(3)素朴な心の唄
■五、津波・飢渇・災害・病気
(1)忘れずに襲うツナミ/(2)食のないつづき飢渇/(3)光り鳴る雷神/(4)痛ましき災害/(5)死にいたる病/(6)屍体解剖と洋医学
■六、物品・道や橋や峠の慰霊・祈念
(1)笛魂・舟霊・人形塚/(2)道・橋の供養/(3)北上山地怪異の峠/(4)永遠の平和祈念
■七、動物の墓・草木の塔
(1)イノシシ・狼・来恩の墓/(2)馬供養の馬頭観世音/(3)牛王天明神・百牛塚・豚霊/(4)イヌ・ネコのペット霊/(5)トドの墓・海亀・鯨雌雄塚/(6)魚類・鮭霊・瀬川供養
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