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岩手のお天気



岩手のお天気
●1,650円(税込)
●四六判・280頁
●85年11月
●熊谷印刷出版部
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内容

盛岡地方気象台の予報官や防災気象官として、長年にわたって日本の空、世界の気象を見つめてきた著者が、折にふれて記したものをまとめたものが本書である。豊富な経験のなか、気象学者の目によって、郷土岩手の気候の特徴や農業気象災害の原因等々が、余すところなく描きだされる。なかでも岩手の気候の特徴はあらゆる農業気象災害が発生することだと指摘し、それに対する平常時の備えを説く著者の目の確かさに敬服させられる。(序文より)


目次

■序 「空」を見つめて四十年  岩手県農政部長・中谷眞也

■気象のデッサン
◎春
春近し/さくら便りは自然の温度計/歌と風/日向と日影/長期予報は何を予報するか/日常生活に温度計を/異常気象はどうして起こる?/気温の減率/つつじと春がすみ/特異日とは/火災のシーズン
◎梅雨
天気予報のさきになぜ風向をつけるか/注意報・警報・情報/梅雨の気圧配置/梅雨の雨/梅雨の決定/集中豪雨はなぜ夜に多いか/暦と季節/今日・今夜・明日・明後日はいつからいつまで?
◎夏
夏山の気象三題(雲にのれる?、セントエルモの火、ブロッケンの妖怪)/暑さの記録/天気のことわざ(1)/天気のことわざ(2)/降水確立予報とは/干ばつ/雨量1ミリとは/三十度くらべ/夏の雲/雷についての言い伝え/新聞天気図/平均値とは/メッシュ気候図とは
◎秋
おろしとだし/紅葉前線の南下/秋の気象雑学(秋雨の気象学、中秋の名月は天気が悪い?)/はずれは、はずれる/そばの気象学/台風のうらばなし/お彼岸のころ/初冠雪と木枯らし/しぐれの季節
◎冬
シベリア高気圧/生活気象寸描(季節病、室内温度)/天気境界/二月の春は早すぎる/雪の本質/冬眠/冬将軍/突然昇温/岩手県の予警報の地域細分/アメダス

■岩手の気候
◎岩手県の気候の特徴
海流/地形/緯度
◎四季の気候
冬の気候/春の気候/梅雨の気候/夏の気候/秋の気候
◎北上山地
無霜期間/林野火災
◎北上盆地
◎沢内盆地
◎陸中海岸
沿岸の霧/沿岸の水温/三陸沖の海況
◎凍霜害
移動性高気圧/オホ−ツク海高気圧/霜夜の気温降下とその変化/降霜と気象との関係
◎冷害
低温の出現時期による型/冷夏年の気候/「やませ」の由来
◎昭和五十一年の冷害気象
七月一日の晩霜/冷害をもたらした気象の特徴
◎昭和五十五年の冷害気象
冷害気象の特徴/過去の冷害年との比較
◎干害
昭和五十三年の干害
◎降雹(ひょう)

■随想散策
◎岩手山測候所の思い出
測候所の使命/冬の交替登山/岩手山の生活(たのしいことそれはご飯!、水を売ること買うこと、お山のお風呂、ランプの生活、山にすむ動物たち、盲腸のこと、お山かけの多かった村や町)/測候所の運営に貢献した人びと(塚沢虎五郎氏、柳村兼見氏、川村松助氏)
◎気にかかること、残念なこと
◎商業凶作
◎山王楽園を謳歌する
◎暖冬始末記
◎ぬれ嫌い
◎「不調法ダンゴ」の講義など
◎エルニーニョ現象に思う
◎安くておいしい?

■参考
◎盛岡の気象表
◎宮古の気象表
◎大船渡の気象表
◎生物季節

■あとがき