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奥会津「自然からの伝言」

BOON 文化シリーズ1

奥会津「自然からの伝言」
凛冽とした冬の寒気が訪れると、奥会津は一夜にして、白き神々の舞う、モノトーンの世界へと変貌する。白く荒ら振ぶる神々の舞の裳裾のはためきのように、来る日も、来る日もやむこと無く降りしきる雪また雪。
●2,043円(税込)
●A4判変形、120頁(オールカラー)
●99年3月第1刷、02年5月第2刷
●奥会津書房
在庫あり:1〜3営業日でお届けします
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内容

かつて、神話は生きていた。人間は自然の一部であるとの認識が確かに存在した時代、人々は自然が語る言葉を聴くことができた。1998年、奥会津。空・山・森・木々・風・棲むものたち…。今、というかけがえのない時を共有しているかれらの中に、心を澄ませば見えてくるもの、聞こえてくるものの姿を追った。自然が与えてくれる、一瞬の、高みへの跳躍。それは、身近な自然を鏡にして、私たちの心の在りようを探る試みでもある。


目次

■プロローグ
◎冬:ゆきに、ゆき降る、奥会津/昔、深く雪に閉ざされた奥会津は、人の心の優しさを育んでくれるゆりかごだった
◎春:心なしか、ブナの山を吹きおろす風には、甘いはるの香りがある/これは山の神々の晴れの舞い姿である
◎夏:木樹は精一杯に葉を繁らせ山は濃緑に変貌する
◎秋:落葉の季節を前にした奥会津は、絢爛たる色彩マンダラの世界に変貌する

■第一章「太古からの時の刻み」
自然写真家・山浦芳明(やまうら よしあき)
天地万物自ら然り/川と水の営み/虚飾のない装い/自然が刻む時間/農耕のリズム/それぞれの時の交叉
◎野山抄一「天恵の樹」森田 萌
◎自然の手帖1「アワガタケスミレ」
◎自然の手帖2「予兆」自然からのメッセージを敬虔に聴きながら生活を営んできた
◎野山抄二「鳥と友達」森田 萌
◎コラム「河岸段丘−母なる大地の悠久の歴史」三島町文化財専門委員・角田伊一(つのだ いいち)/「カルデラ湖」角田伊一/「特別豪雪地帯−雪の国ゆえの文化とくらし」只見町文化財調査委員・飯塚恒夫(いいづか つねお)/「水の一生−生命を育み、生かしている水、水は生命の根源である」フォーレストライフ代表・河村宗郎(かわむら むねお)
◎寄稿「奥会津早春紀行」作家・立松和平(たてまつ わへい)

■第二章「自然が語る言葉」
雲の言葉/山の言葉/森の言葉/木の言葉/水の言葉/風の言葉/棲むものたちの言葉
◎「山の中の動物たち」舘岩村鳥獣保護員・広野 毅 談
◎コラム「山の信仰−山は、異類が棲む異界の空間とも考えられてきた」福島県立博物館主任学芸員・佐治 靖(さじ おさむ)/「蟻と蝶のいい関係」角田伊一/「たかが虫けら、されど虫けら」 角田伊一
◎フォト&ルポ「只見川−源流から河口まで」
写真・平田春男、文・庄司 契
ゼロから二、三五六メートルの桃源郷/豊富な水量を生み出す山々/水清し、されど魚住まず/地域を写す鏡/日本海をへて世界へ/落日

■第三章「知のみなもと」
二瓶 厚
森に学ぶ/森林の働き/植物に学ぶ/雑草/地球のダム/エネルギーの流れ−巡る輪廻の底流にあるもの/持続可能な文明
◎野山抄三「花のふるさと」森田 萌
◎野山抄四「宝石箱」森田 萌
◎コラム「宇宙知−宇宙の法則がもたらす調和」三島町文化財専門委員・小柴 拓(こしば たく)/「極相のブナ林−くらしの基層文化をみつめ直すための森の復権」博士山ブナ林を守る会会員・片野 篤(かたの あつし)/「草木供養塔−万物に精霊が宿るとするアニミズム信仰がその背景にある」成城大学文芸学部教授・松崎憲三(まつざき けんぞう)

■第四章「青山あり」
山浦芳明
森の小さな命/死を抱えて生きる巨木/再生へのゆるやかな歩み/新たなる生命へ
◎野山抄五「杉の木」森田 萌